子供なしで夫が死亡したら妻の遺産相続割合は？親あり兄弟ありなら？
亡くなった夫の「実家（一部夫名義）」から追い出された妻が夫の母からの代償金を含めて６２００万円を取得した事例
子供なしで夫が死亡した場合の妻の遺産相続割合はどうなる？
- 子なし親ありの相続割合
配偶者が３分の２、親が３分の１の人数割りになります。 - 子なし親なし兄弟ありの相続割合
配偶者が４分の３、兄弟姉妹が４分の１の人数割りになります。 - 子なし親なし兄弟なし甥姪ありの相続割合
配偶者が４分の３、甥姪は兄弟姉妹の相続割合を引き継ぎます。 - 子なし親なし兄弟なし甥姪なしの相続割合
配偶者が全財産を相続するのが原則です。
① 子なし親ありの相続割合
相続割合は配偶者が３分の２、親が３分の１の人数割りになります。
例えば、夫を亡くした場合、妻が３分の２、親が３分の１ということになりますが、妻が３分の２を確保するのが大変な場合があります。
リンクスの解決事例でその大変さを説明させて頂きます。
亡くなった夫の「実家（一部夫名義）」から追い出された妻が夫の母からの代償金を含めて６２００万円を取得した事例
無料相談に至る経緯
妻は夫の実家で夫の母や姉と同居していたのですが、夫が亡くなった直後に実家を出ていくように言われて不安になり、法律事務所リンクスの弁護士に相談されました。
妻は相続については穏便に済ませたかったのですが、夫の母親と姉から実家から追い出されるという経験をして、自分の法定相続分（３分の２）をきちんと貰いたいと考えるようになったとのことでした。
このように夫の相続では、夫の親族すべてが敵になることがあり、妻としては精神的に追い詰められてしまいがちです。
また、この相続の特徴としては、夫は既に父親を亡くしており、父親の相続の際に、実家の共有持分を取得していたため、実家の土地建物に夫の名義が入っているということもありました。
このように夫の財産に夫が相続した財産が含まれている場合、夫の親族としては嫁に渡したくないという心理が働くことが多く、強硬手段に出てくることがあります。
リンクスからのご提案
リンクスの弁護士は、妻が追い詰められていることから、弁護士に依頼して窓口になってもらったほうがよいと説明し、妻も是非お願いしたいという話になりました。
リンクスの弁護士が実家の土地建物の路線価・固定資産税評価額を調べたところ、１億６０００万円余りであり、夫の持分だけでも６０００万円を超えることが分かりました。
夫には他の財産もあり、相続税の申告が必要でした。もちろん、妻は配偶者控除が使えるので、納税する必要はないのですが、相続税の申告期限までに遺産分割が済んでいない場合には、一旦は納税しなければなりません。
そこで、速やかに遺産分割をする必要がありましたので、遺産分割協議に交渉期限を設け、それまでにまとまらなければ速やかに遺産分割調停を申し立てることにしました。
リンクスにおける解決方法
遺産分割における不動産の評価は路線価・固定資産税評価額ではなく実勢価格ですが、実家の土地建物は、その立地と面積からして２億円は優に上回り、夫の持分の評価額も８０００万円を下らないのではないかと思われました。
そこで、不動産の査定を取り、夫の母親に夫の持分の３分の２に相当する額を代償金として支払うよう求めました。
夫の母親は弁護士を立ててきましたが、遺産分割協議の交渉期限になってもいくら支払うかを明らかにしませんでした。
そこで、遺産分割調停を申し立てたところ、夫の母の弁護士は夫の持分の評価額が８０００万円を上回ることを認めました。
妻は、実家の名義を夫の母に変更することの代償金として５５００万円、夫名義の預金などで７００万円の合計６２００万円を取得することに成功しました。
②子なし親なし兄弟ありの相続割合
相続割合は配偶者が４分の３、兄弟姉妹が４分の１の人数割りになります。
③子なし親なし兄弟なし甥姪ありの相続割合
例えば、夫に兄弟がいたものの、既に他界していて、その子供である甥姪が代襲相続したという場合、代襲相続人である甥姪の相続割合は、既に他界している被相続人の兄弟姉妹の相続割合を代襲相続人の数で割ったものになります。
子供がいない妻や夫が遺産相続で注意すべき点
被相続人の親兄弟や代襲相続人である甥姪との間で話が進まない場合
生前、被相続人の親兄弟や甥姪との関係が良好であっても、被相続人が亡くなったことで、相続問題が発生することがあります。
夫や妻の収入を頼りに生活してきた配偶者にとって、親兄弟や甥姪に遺産を持って行かれることは納得できないことでしょう。
とりわけ、被相続人が生前、親の面倒をずっと見てきたにもかかわらず、遺産の取り分を主張されたりすれば、生前の扶養分を差し引くように主張したいところです。
このような場合、親兄弟や甥姪に渡す遺産の額を減額できるよう、早めに遺産相続交渉の専門家である弁護士に相談することをお勧めしています。
前妻との間に子供がいる場合
被相続人に前妻（夫）の子供がいる場合、その子供も相続人になりますので、遺産分割協議に参加してもらわなければなりませんが、連絡がつかなかったり、連絡がついても協力してくれないということがあります。
生前の前妻（夫）の子供と被相続人の関係性は様々ですし、被相続人の配偶者や子供との関係を損なわないために協力しようとはならないこともあるからです。
被相続人の前妻（夫）の子供が遺産分割に協力してくれない場合、いつまで経っても遺産分割が完了しないので、不動産の登記名義の変更も預金の払戻しも受けられないことになり、とても困ったことになります。
そこで、前妻（夫）の子供に連絡を取るために相続人調査をしたり、遺産分割への協力を得るために交渉をするには、相続調査や遺産分割交渉のプロである弁護士に依頼する方が多いです。
愛人やその子供が現れた場合
愛人の子供を名乗る人物が現れた場合、その子供が被相続人の子供なのかは分かりませんし、仮にその子供が被相続人の子供なのだとしても、被相続人の生前に認知されていないのであれば、死後認知の訴えを起こさない限り、相続の権利を得ることができません。
このような場合、どのように対応すべきかについては、法的な知識が重要になってきますので、遺産相続に強い弁護士に相談されることをお勧めします。
孫への代襲相続が発生している場合
被相続人の子供が既に他界したものの孫がいるという場合、孫と良好な関係であれば相続問題が生じることはないかもしれませんが、子供の死をきっかけに疎遠になっていた場合などには、連絡がつかなかったり、連絡がついても協力してくれないなど、相続が円滑に進まない可能性が高くなります。
被相続人の孫が遺産分割に協力してくれない場合、いつまで経っても遺産分割が完了しないので、不動産の登記名義の変更も預金の払戻しも受けられないことになり、とても困ったことになります。
そこで、遺産分割への協力を得る交渉をするため、相続調査や遺産分割交渉のプロである弁護士に依頼する方が多いです。
遺産相続に強い弁護士への無料相談が必要
このように、妻や夫といった配偶者の遺産相続には様々な難しい問題がありますので、遺産相続に強い弁護士への無料相談をされることをお勧めしております。
遺産相続の専門家には、弁護士のほかに、司法書士、税理士がいます。
司法書士は登記の専門家、税理士は税の専門家ですが、法律の専門家ではないため、法的に難しい問題が生じた時に対応ができません。
弁護士は、遺産相続の手続にも紛争にも精通しておりますので、遺産相続の最初から最後までトータルサポートさせて頂くことが可能です。
法律事務所リンクスでは遺産相続問題に強い弁護士が無料相談を実施しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
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