遺言がないと困る人 子供がいない夫婦に必要な遺言

子供がいない夫婦のとるべき相続対策とは?

子供がいない夫婦に遺言が必要な理由

日本財団が2016年12月に遺言書を作成した40歳以上の男女200人を調査したところ、遺言書を作成した人の19%が遺言書を作成した理由として「子供がいない夫婦」であることを挙げました。

では、なぜ「子供がいない夫婦」の場合、妻(夫)は遺言書を作成してもらうべきなのでしょうか?

それは、子供がいない夫婦の片方が亡くなった場合、もう片方に全財産が渡らない可能性があるからです。

次のようなケースを考えてみましょう。

亡くなった夫に兄弟姉妹がいた場合

子供がいないAさん夫婦の夫が亡くなりました。夫の相続財産には自宅不動産と預金がありましたが、遺言書は残していませんでした。夫の両親はすでに亡くなっていますが、疎遠にしていた夫の弟がいます。ある日、夫の弟が現れて、自分にも相続権があるので夫の財産を開示するよう求めてきました。どうすればよいのでしょうか?

親兄弟には相続権がある

亡くなった被相続人の親には法定相続分として3分の1(両親ともに存命なら6分の1ずつ)の相続財産を受け取る権利が認められており、親がすでになくなっている場合には兄弟姉妹に法定相続分として4分の1(兄弟姉妹が複数いる場合には4分の1を人数で割った割合)の相続財産を受け取る権利が認められています(兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合には、その権利を子供が代襲相続します)。

このケースでは、夫の両親はすでに亡くなっていますが、夫の弟がいますので、夫の弟には夫の財産の4分の1を相続する権利があるのです。

したがって、妻は、夫の弟が遺産分割を求めてきたら応じるしかなく、今後の生活資金に充てる予定であった預金やそれで足りなければ自宅不動産の売却までしなければならなくなる場合もあります。

このようなことにならないためには、夫が妻に全財産を相続させる旨の遺言書を作成しておかなければなりません。

このような遺言書を作成していれば、夫の財産を夫の弟に渡す必要がなくなるのです。

では、夫の親が生きている場合はどうなるでしょうか?

親には遺留分がある

遺産相続においては、遺言書によっても侵害することができない相続人の最低限の取り分として遺留分が認められています。

兄弟姉妹やその子供には遺留分は認められていないので、遺言書を作成すれば基本的には問題は解決するのですが、親には遺留分があるので、遺言書を作成しても遺留分侵害できず、遺留分を請求される可能性が残ります。

そこで、このような場合には、遺留分対策を含めた相続対策をしておく必要があります。

子供がいない夫婦のとるべき遺言・相続対策

子供がいない夫婦のとるべき遺言・相続対策は次のとおりです。

  1. 互いに対する「全財産を相続させる」遺言を作成する。
  2. 相続税対策として生命保険を活用する。
  3. 遺留分対策として生命保険を活用する。

① 互いに対する「全財産を相続させる」遺言の作成

夫婦のどちらが先に亡くなるかは誰にもわかりませんので、夫だけでなく妻も遺言書を作成すべきです。

その際、共同で遺言書を作成することは禁止されていますので、それぞれが遺言書を作成する必要があります。

② 相続税対策としての生命保険の活用

生命保険の死亡保険金は、法定相続人の数×500万円まで相続税が非課税になります。

親兄弟に遺産を渡さない場合でも法定相続人としてはカウントされますので、相続税が課税されるほどの資産をお持ちの夫婦の場合、配偶者を受取人とした生命保険を活用すれば、相続税対策になります。

③ 遺留分対策としての生命保険の活用

また、死亡保険金は、原則として遺留分の請求の対象にならないとされていますので(最高裁平成16年10月29日判決)、遺留分対策にもなります。

したがって、親が配偶者に遺留分を請求してきそう場合には、遺留分対策として生命保険を活用すべきです。

例えば、次のようなケースを考えてみましょう。

夫の親との関係が険悪な場合

子供がいないBさん夫婦と夫の親との関係は険悪で、夫の親はいつもお金をせびりにきます。Bさん夫婦には夫名義の自宅不動産(時価3000万円)がありますが、他にめぼしい財産はありませんので、夫が亡くなった後のことが心配です。どうすればよいでしょうか?

親の遺留分への対策

このような場合、遺言書を作成しておいたとしても、親には自宅不動産に対して6分の1の遺留分(500万円)を請求できますので、他にめぼしい財産がないとなると、不動産を守れない可能性があります。

そこで、夫の死後、妻が夫の両親に6分の1の遺留分を支払えるように、妻を受取人とした生命保険に加入することが考えられます。

遺留分を支払うために妻名義の預金として500万円残すことも考えられますが、夫名義の預金を妻名義に移しただけでは、名義だけ妻で実質的には夫の預金であるとして、夫の遺産となってしまう可能性があります。

妻名義の預金が夫の遺産となってしまうと、夫の両親は妻名義の預金に対しても6分の1の遺留分を請求できることになり、遺留分として請求できる額が増えるだけになってしまいます。

妻を受取人として生命保険であれば、夫の遺産ではありませんので、遺留分請求の対象となりませんし、妻を受取人とした生命保険は妻の固有財産ですので、妻が自宅不動産を相続する代償金に利用することも可能です。

もっとも、死亡保険金の額が多額で、遺産総額の大部分を占めている場合には、夫の両親の遺留分を侵害していると認められる場合がありますので、注意が必要です。

このように、生命保険を利用する場合でも、①遺言書にどのようなことを記載するのか、②どの程度の保険金が出る生命保険契約を締結すれば、相続税対策・遺留分対策として妥当なのかに違いが生じます。

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